目次
- 一覧の表示項目は「アプリの設定」です
- だから「その人用の一覧」が増えていく
- 標準機能でできる工夫
- 1. 役割ごとに分けて、命名規則を決める
- 2. アクセス権で、見せる一覧を絞る
- 3. 思い切って列を減らす
- 一覧を増やさずに、見る人が選べるようにする
- まとめ
営業は「取引先」と「金額」と「納期」が見たい。経理は「請求番号」と「入金日」が見たい。製造は「品番」と「数量」が見たい。同じアプリを見ているのに、必要な列が人によって違う——kintoneを部署をまたいで使うと、ほぼ確実にこの状態になります。
そして多くの現場が、同じ結論にたどり着きます。「じゃあ、それぞれ用の一覧を作ろう」。この記事では、なぜそうなるのかと、一覧を増やす以外の手があるのかを整理します。
一覧の表示項目は「アプリの設定」です
kintoneの一覧は、アプリの設定として作られます。表示する列も、その並び順も、設定として保存され、そのアプリを見る全員に同じように適用されます。
利用者が自分の画面だけ列を減らす、という操作はありません。並べ替えや検索はその場でできても、「この列は自分には要らないから隠す」ができないのがkintoneの一覧です。

だから「その人用の一覧」が増えていく
全員に合わせようとすると、列がどんどん増えます。横スクロールしないと端が見えない一覧は、結局どの部署にとっても使いにくい。
そこで「営業用」「経理用」「製造用」と一覧を分けることになります。判断としては妥当です。ただ、これを続けると別の問題が始まります。
- 一覧のプルダウンが長くなり、目的のものを選ぶのに時間がかかる
- 似た名前が並び、どれが自分用なのか本人以外に分からない
- フィールドを1つ追加したとき、直すべき一覧が10個ある
- 作った人が異動すると、消していいのか誰も判断できない一覧が残る
これは絞り込み条件を変えたいときに一覧が増えるのと同じ構造です。本来は「見る人の都合」でしかないものが、「アプリの設定」として固定されてしまうために起きます。
標準機能でできる工夫
1. 役割ごとに分けて、命名規則を決める
増えること自体は受け入れて、探しやすくする方向です。「【営業】進行中案件」のように先頭に用途を付けるだけでも、選ぶ速さは変わります。
すでに一覧が増えてしまった環境では、まずここから手を付けるのが現実的です。作った本人にしか分からない名前が並んでいる状態を解消するだけでも、日々の迷いは減ります。
2. アクセス権で、見せる一覧を絞る
一覧にはアクセス権を設定できます。営業用の一覧は営業だけに見せる、という形にすれば、各自のプルダウンは短く保てます。
ただし部署をまたぐ人や、兼務している人には効きません。管理する条件も増えるので、組織が固定的な場合に向いた方法です。
3. 思い切って列を減らす
見落とされがちですが、有効です。一覧で必要なのは「目的のレコードを見つける」ことで、詳細はレコードを開けば分かります。
「一覧に載っていないと困る」と思っている列の多くは、実は探すためではなく、確認するために見ているものです。それは詳細画面の役割です。列を5つ程度に絞ると、かえって使いやすくなることは珍しくありません。
一覧を増やさずに、見る人が選べるようにする
ここまでの工夫は、どれも「アプリの設定で何とかする」ためのものです。組織や業務が安定していれば十分機能します。
合わなくなるのは、見たい列が人によっても時期によっても変わる場合です。設定として固定するには変化が速すぎる、という状況になります。
列表示項目選択プラグインは、一覧画面で表示する列を利用者ごとに選べるようにするものです。管理者が「選択の候補にする列」を決めておき、実際にどれを表示するかは各自が画面上で切り替えます。一覧そのものは増えません。
選んだ状態はブラウザに保存され、次に開いたときも維持されます。ただし保存先はそのブラウザの中なので、別のPCや別のブラウザで開くと初期状態に戻ります。共有端末を使い回している場合も、想定と違う挙動に見えることがあります。ここは仕様として理解したうえで導入してください。モバイル版の一覧には対応していません。購入前に無料で試せます。
まとめ
- kintoneの一覧の表示項目はアプリの設定。見る人ごとに変えることはできない
- 全員に合わせると列が増え、分けると一覧が増える。どちらも管理の負担になる
- まずは命名規則とアクセス権で、探しやすさを確保する
- 「探すための列」と「確認するための列」を分けて考えると、思い切って減らせる
- 見たい列が人や時期で変わるなら、設定で固定せず、見る人が選べる形が合っている
一覧を作る前に「これは全員が繰り返し使う切り口か、特定の人がいま見たいだけか」を分けておくと、増やしすぎを避けられます。前者はアプリの設定に、後者は利用者側の操作に向いています。